しまなみ誰そ彼
久しぶりの投稿になります。
新しい環境や人間関係にも徐々に慣れ始めてきたところです。
ありがたいことに5月病とは無縁みたいで、この清々しい新緑の季節を心いっぱい楽しんでいます。
最近、ある漫画を読みました。
「電子的独り言」の高橋さん(勝手に名前出してごめんなさい)が紹介されていてずっと気になっていた本でした。
そう、「しまなみ誰そ彼」。
LGBTを扱っているので知っている方もいるのではと思います。
本のあらすじは高橋さんがすでに書かれているので、気になる人はそちらを見ていただければと思います。
漫画でLGBTと聞くと、真っ先にBLを思い浮かべますが、この本はBLがメインではなく、LGBTの人たちの日常生活における何気ない心情にスポットが当てられて物語が展開していくことが特徴と言えます。
そのなかでも、僕はやはりゲイの主人公の心情にかなり共感しました。冒頭部分に友だちに携帯の履歴を見られゲイ動画を閲覧していたことがばれてしまい、それを隠そうと、兄から送られてきた釣り動画だと嘘をつく、というシーン、あれはあるあるです。
そしてこの物語は本当の性を受け入れること、カミングアウトをすることなどを推奨しているわけではなく、「全ては本人が決めること」としているところが、読んでいて心地よく感じました。物語に登場する「誰かさん」。重要なカギを握っていそうで特に何をするでもなく、そんな存在も面白いと思いました。
この本は、自分の性に悩みを抱えているけど誰にも相談できない人全てにおすすめしたいですね。自分も中学生の時にこの本に出合っていたらきっと、とても勇気づけられただろうなと思います。
「悪意には立ち向かうことができるけど、善意には立ち向かうことができない。だから余計に苦しい」
「怒らなければ伝わらない」
本を読んで刺さった言葉です。