「ゲイだけど質問ある?」
- 作者: 鈴掛真
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/11/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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みなさん、「ゲイだけど質問ある?」は知っていますか?
オープリンリー・ゲイを公表している歌人、鈴掛真さんの著書です。
2018年11月20日に発行されたばかりなので、出来立てほやほやです。
ぼくは文学Youtuberのべるさんの書評動画で知りました。
ライトな語り口のエッセイで、すらすら読めちゃうんだけど、鈴掛さんの豊富な実体験に基づいた的確な考察のおかげで、かなり内容の濃いものになっていると感じました。
「ゲイだけど質問ある?」のタイトルの通り、全五章に渡ってLGBTに関する質問に答えていく形式になっていて、鈴掛さんのエッセンスが効いた回答が読み物としてとても面白いです。
本の中で、“大学生の頃、昼休みに恋愛相談の予約待ちができた”と書いてある通り、物事を客観的に分析する力、さらに歌人だけあって、言葉で伝える力はさすがだと感じました。
「バレンタインは、あげるの?貰うの?」では、バレンタインデーに鈍感な鈴掛さんでしたが、ぼくはあげたい派です 笑
メディアで取り上げる個性の際立った派手なゲイじゃなくて、普通のゲイを知ってもらうために書きたかった想いが強く伝わってくる本書。
愛情深い両親のもと育ったためか、全体的に明るく前向きな雰囲気も魅力のひとつです。
今の社会に満足してしまっては、「あ、そう。じゃあ今のままにしとくね」と、社会がこれ以上良くなることはないわけです。
ゲイを理解するために最適だけど、ゲイの当事者にもおすすめできる良書だと思いました。